薬膳の資格は民間資格で、様々な団体・教育機関がそれぞれの名称で資格を提供しています。
そのため、資格を取りたいなと思いネットで検索するものの、似たような名称の資格が色々あり迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。
私もその一人で、今回薬膳の資格を取るにあたり色々調べてみました。
どの講座を始めたら良いか悩んでいる方のお役に立てれば幸いです。
目次
薬膳資格の種類
「薬膳 資格」と調べると、概ね以下のようなものが検索できるかと思います。
資格 (運営会社) | 受講期間 (目安) | 費用 (税込) |
薬膳コーディネーター (生涯学習のユーキャン) | 4ヶ月 | 44,000円 |
薬膳アドバイザー (東京カルチャーセンター) | 4ヶ月 | 39,800円 |
薬膳インストラクター (資格のキャリカレ) | 4ヶ月 | 39,600円 |
中国漢方ライフアドバイザー (資格のキャリカレ) | 4ヶ月 | 39,600円 |
薬膳マイスター (がくぶん) | 4ヶ月 | 38,700円 |
薬膳漢方マイスター (formie) | 1ヶ月 | 36,300円 |
これらの講座は、入門・初級・中級・上級と4つのレベルで分けたとすると、「入門」に該当します。初心者の方を対象にしているため、講座内容は非常にわかりやすく工夫されています。テキストは専門用語の解説やイラストでの図解がついていたり、DVDやオンライン講義なども用意されているので、薬膳の基本となる中医学について知識が全くなくても、一人で無理なく続けることができます。
中医学って難しい漢字の専門用語が多かったりして、文章を読むだけで嫌になっちゃうんですよね・・・でも、テキストやDVDもわかりやすそうだし、わからないところがあれば質問できるので、一人でも楽しく勉強できそうですね!
どの講座も4ヶ月程度で資格を取得することができ、料金も3万5000円〜4万5000円のものが多いです。
どの資格を選べばいいの?
まずは「資格を取得して何をしたいか、何を目指すか」というご自身の目的を予算も含め、明確にしましょう。
「ちょっと気軽に薬膳を毎日の食事に取り入れてみたい」「教養として薬膳学をたしなみたい」など、それぞれの目的にあった講座を選んでみましょう。
それぞれの講座によって、上位資格まで道が拓けているものもあれば、そうでないものもあります。
せっかく薬膳を勉強し始めて、もっと学びたい!と思い、上位資格を狙いたくても、また入門や初級からやり直さなければならないというようなこともおこってしまう可能性もありますので、お金を無駄にしないためにも、しっかりとゴールを見据えることが重要です。
以下、私が調べた講座の特徴をご紹介します。
資格 (運営会社) | 講座の特徴 | 資格試験 |
薬膳コーディネーター (ユーキャン) | 本草薬膳学院が監修。 | 在宅試験 |
薬膳アドバイザー (東京カルチャーセンター) | 日本中医学院が監修。 日本中医食養学会と提携しているため、学会規定の講習と試験を受けることで、上位資格を目指すことができる。 | 無試験 |
薬膳インストラクター (資格のキャリカレ) | 一般財団法人 日本能力開発推進協会が認定。 「身近な薬膳」をコンセプトとし、スーパーで買える食材で薬膳料理を作ることを目標にしている。 | 在宅試験 |
中国漢方ライフアドバイザー (資格のキャリカレ) | 一般財団法人 日本能力開発推進協会が認定。 伝統医学「漢方」をメインに学ぶ講座。 | 在宅試験 |
薬膳マイスター (がくぶん) | 薬膳指導のパイオニア 板倉啓子氏が提唱する、日本スタイルの薬膳『和漢膳』の知識を学ぶ。 上位資格の「和漢膳食医」を取得するために必須となる資格。 | 無試験 |
薬膳漢方マイスター (formie) | 従来の通信講座よりも手軽に素早く取得できる。 Webテキストなので、いつでもどこでも勉強できる。 | 在宅試験 |
う〜ん。どれもいいけど、ちょっと学ぶだけで4万円はお高い気がする・・
「薬膳を本当に続けられるのか心配」「まずはとにかく身近なもので始めたい」という方には、もちろん比較的リーズナブルな入門講座が良いでしょう。
しかし、私のように「せっかく高いお金を払うなら、しっかりと学びたい!」と感じた方は、その先の上位資格の取得も視野に入れて検討することをおすすめします。
上位資格とは?
上位資格は先ほど説明した入門・初級・中級・上級の4つのレベルでいうと「上級」にあたり、レシピ開発や薬膳講師なども目指すことができる資格です。こちらも様々な団体が資格を提供していますが、費用はさらにお高め。スクリーングか通信・オンライン講座か受講形態により費用も変わりますが、どちらにせよ最低でも15万円程度の予算を見積もっておく必要があります。
ここでは、私が実際に資料を取り寄せて調べた5つの団体についてご紹介します。
運営団体 | 上位資格 | 費用※1 |
本草薬膳学院 | 国際薬膳師 | 25万円〜60万円 |
日本中医学院 | 国際中医薬膳師 | 55万円 |
日本中医食養学会 | 国際中医薬膳師・国際薬膳調理師※2 | 60万円 |
和漢薬膳食医学会 | 和漢薬膳食医2級・和漢薬膳食医1級・ 和漢薬膳食医特級 | 68万円 |
Any協会 | 国際薬膳調理師 | 14万〜25万円 |
※1:こちらの費用は、上位資格を取るためのおおよその金額を示しています。通信教育・オンライン・スクーリングなど、受講形態により費用が変わります。国際中医薬膳師・国際薬膳師・国際薬膳調理師の受験料やそれぞれの講座で使用するテキスト代等は含まれていません。
※2:日本中医食養学会から国際資格を目指す場合は、最後に日本中医学会の上級コースを終了する必要があります。
本草薬膳学院と日本中医食養学会では、それぞれ中国薬膳研究会と中国中医薬研究促進会という中国の学術団体が認定している上位資格の取得を目指すことができます。
薬膳指導のパイオニアである板倉啓子氏が理事長を務める和漢薬膳食医学会では、日本人の味覚や体質に合うように考えられた「和漢膳」を提唱しており、「和漢膳食医師」という独自の資格を提供しています。和漢膳食医特級までの資格を取得すると、和漢膳食医として講演や料理教室などを開催することも可能になります。和漢膳食医2級を取得するには、がくぶんの通信講座「薬膳マイスター」の資格が必須です。
資格選びのコツ
各団体のホームページには、それぞれ特徴が書いてあるけれど、それでも正直同じような内容に見えてしまう・・・
色々な薬膳資格を比較してきましたが、簡単に分類すると2つに分けることができます。
- 中国の学術団体から認定を受けた資格
- 中国の学術団体から認定を受けていない資格
そもそも薬膳学は、中国から5〜6世紀ごろに中国から渡来した中医学が元になっている学問です。
そのため中国には政府が認定した学術団体があり、その団体が認定した資格を日本でも取得することが可能です。
なお中国の団体から認定を受けた薬膳師の資格取得を目指すことができるのは、日本における初めての伝統医学の大学教育機関である「日本中医学院」やその傘下にある「日本中医食養学会」、そして本草薬膳学院などがあります。(※国際薬膳調理師のみであれば、日本中医食養学会の姉妹校 Any協会でも取得可能です。)
とにかく中医学からしっかりと学び、深い薬膳の知識を身につけたいという方は、これらの中国団体から認定を受けた薬膳の資格を目指せる教育機関で学ばれることをおすすめします。
まとめ
薬膳入門資格から上位資格まで、中医学の理論から徹底的に学ぶもの、調理に重きをおくもの、日本の漢方と薬膳を融合したものから、毎日の生活の中で手軽に行えるものまで様々なクラスがあります。ご自身の目的に合ったベストな講座を見つけてくださいね。
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